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退職金を受け取った年の確定申告について|ふるさと納税とワンストップ特例を解説

退職手続き

退職金を受け取った年にふるさと納税を行った場合、「確定申告が必要なのか」「それとも便利なワンストップ特例制度が利用できるのか」とお悩みではありませんか。退職金は通常の給料とは計算方法が異なるため、手続きの要否や選択すべき申請方法に不安を感じる方は少なくありません。実は、退職手続きの状況や他の控除の利用有無によって、ワンストップ特例が使えるかどうかが大きく分かれます。本記事では、退職年におけるふるさと納税の手続きルールをはじめ、ワンストップ特例が使えなくなる注意パターン、ご自身の該当ケースを見極める判断手順まで分かりやすく解説します。

退職金をもらった年にふるさと納税!確定申告なしで手続きできる3つの基本条件

退職金を受け取った年であっても、一定の条件を満たしていれば確定申告をせずに「ワンストップ特例制度」を利用してふるさと納税の手続きを完了させることが可能です。ワンストップ特例は、確定申告を行わずにふるさと納税の寄附金控除を受けられる非常に便利な仕組みとして知られています。しかし、誰もが制限なく利用できるわけではなく、あらかじめ定められた基本ルールを正しくクリアしていなければなりません。ここでは、確定申告なしでワンストップ特例を適用するための3つの必須条件について詳しく解説します。

【条件1:確定申告が不要】もともと確定申告をする必要がない働き方であること

ワンストップ特例を利用するための1つ目の条件は、給与所得者など「もともと確定申告をする必要がない人」であることです。会社で年末調整が完結しており、個人で確定申告を行う予定がない場合にのみ適用される制度だからです。

例えば、年の途中で退職せずに12月末まで在職して年末調整を受け、副業収入や不動産収入などが一切ない会社員の方が該当します。退職金についても会社へ「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、源泉徴収で課税が完了するため確定申告は不要です。このように、他の要因で確定申告を行う必要が一切ない状態であることが大前提の条件となります。

【条件2:寄附先は5自治体以内】1年間(1月〜12月)の寄附先の数え方とルール

2つ目の条件は、1年間(1月1日〜12月31日)にふるさと納税で寄附した自治体数が「5自治体以内」であることです。ワンストップ特例制度の規定により、寄附先が6自治体以上になると特例の対象外となってしまうためです。

自治体数のカウント方法には明確なルールが存在します。同じ1つの自治体に対して1年間に複数回寄附を行った場合でも、寄附先の自治体数としては「1自治体」とカウントされます。

寄附のパターン 寄附回数 寄附自治体数 ワンストップ特例の可否
パターンA 5つの自治体に1回ずつ寄附(計5回) 5自治体 利用可能
パターンB 3つの自治体に2回ずつ寄附(計6回) 3自治体 利用可能
パターンC 6つの自治体に1回ずつ寄附(計6回) 6自治体 利用不可(確定申告が必要)

このように、寄附した回数ではなく「送金先の自治体の総数」が5つ以下に収まっていることが必須条件となります。

【条件3:期日を守る】翌年1月10日までに「申請書」を自治体へ提出していること

3つ目の条件は、寄附した自治体ごとに「申告特例申請書」を作成し、寄附翌年の1月10日(必着)までに各自治体へ書類を提出することです。期日までに書類が自治体に届かなかった場合、ワンストップ特例の申請自体が無効化されてしまうからです。

年末近くに寄附を行うと、申請書の郵送が期日に間に合わないリスクが高まります。書類の提出遅れを防ぐためには、マイナンバーカードを活用したオンライン申請を利用するか、12月中旬までに余裕を持って寄附と郵送手続きを済ませる手順が求められます。万が一期日に遅れてしまった場合は、確定申告を行って寄附金控除を直接申告しなければなりません。

(参考:ワンストップ特例制度とは?申請の流れ・書き方・期限や失敗しないポイントを解説|ふるさと納税サイト「ふるなび」)

退職後のふるさと納税でワンストップ特例が使えなくなる3つの注意パターン

退職金を受け取った年や年の途中に退職したケースでは、自分ではワンストップ特例を使えると思っていても、実際には確定申告が必要となる落とし穴が多数存在します。途中で確定申告が必要な事態が発生した場合、それまでに提出したワンストップ特例の申請はすべて無効になってしまうため注意が必要です。知らずに放置してしまうと、ふるさと納税の控除を一切受けられず損をしてしまう危険性すらあります。ここでは、退職後にワンストップ特例が使えなくなる代表的な3つの注意パターンを解説します。

【退職金や給料の申告漏れ】「受給申告書」の未提出や途中で退職して無職になった場合

退職金の受け取り時に「退職所得の受給に関する申告書」を会社へ提出し忘れた場合や、年の途中に退職して年末調整を受けずに無職となった場合は、確定申告が必要となりワンストップ特例は使えません。退職金の申告書を出さないと20.42%の税金が一律で源泉徴収され、過払いとなった税金を取り戻すために還付申告(確定申告)を行う必要があるからです。

また、途中退職者も給与所得の精算のために確定申告を行う必要が生じます。自分で税金の再計算を行うために確定申告が必要となるため、過去に提出したワンストップ特例の申請は自動的に無効化されます。

(参考:国税庁「タックスアンサーNo.1420退職金を受け取ったとき」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm

【他の控除を使う】医療費控除や初年度の住宅ローン控除で確定申告を行う場合

年間で高額な医療費を支払ったことによる「医療費控除」や、家を購入した初年度の「住宅ローン控除」を受けるために確定申告を行う場合も、ワンストップ特例は利用できません。税法のルール上、1つでも確定申告書を提出した時点で、過去に提出したすべてのワンストップ特例申請が無効化される仕組みになっているからです。

退職後に医療費控除などを申請する際は、確定申告書の中にふるさと納税の寄附金控除データも忘れずに一括記載して提出しなければなりません。記載を忘れると控除が反映されなくなります。

【ルール超過】ふるさと納税の寄附先が年間「6自治体以上」になった場合

1年間(1月1日〜12月31日)にふるさと納税を行った寄附先の自治体数が合計で6自治体以上になった場合、ワンストップ特例の権利は完全に消失します。前述した基本ルールの通り、ワンストップ特例は5自治体までの寄附を対象とした簡略化制度であるためです。

たとえ過去5自治体分について申請書を提出済みであったとしても、6自治体目に寄附した瞬間に全自治体分が無効となります。6自治体以上へ寄附した場合は、すべての寄附金受領証明書を添えて自分で確定申告を行う必要があることを覚えておきましょう。

(参考:総務省「ふるさと納税のしくみ|ふるさと納税の流れ」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/procedure.html

自分はどちらの手続き?退職後のふるさと納税で見極める3つの判断ステップ

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退職金を受け取った年にふるさと納税を行った際、「自分は結局、確定申告をすべきなのかワンストップ特例で済むのか」と判断に迷う方は非常に多いと言えます。手続きの選択を誤らないためには、自分自身の退職手続きの処理状況や控除の適用予定を順番にチェックしていくことが必要です。あらかじめ確認すべきポイントを整理しておくことで、無用な手続きの手間や申請漏れを防ぐことができます。ここでは、どちらの手続きを選択すべきかを見極めるための3つの判断ステップを解説します。

ステップ①:会社で退職金や年末調整の手続きが完了しているか確認する

最初のステップとして、前職の会社で退職金にかかる「退職所得の受給に関する申告書」を提出済みか、また12月末時点で在職し年末調整が完了しているかを確認します。退職金の手続きと年末調整の両方が適切に会社側で処理されていれば、給料や退職金に関して個人で確定申告を行う必要性がなくなるからです。

もし年末調整を受けずに途中退職していたり、申告書を出さずに退職金から多額の税金が天引きされていたりする場合は、確定申告が必須となります。まずは手元にある源泉徴収票を確認し、会社側で税金計算が完結しているかをチェックしてください。

ステップ②:医療費控除など確定申告が必要な他の項目があるか確認する

次のステップとして、ふるさと納税以外に自分自身で確定申告を行う予定の項目が存在するかを整理します。医療費控除や住宅ローン控除(初年度)、副業所得、株の損益通算など、他に1つでも確定申告をする項目がある場合、ワンストップ特例は利用できなくなるからです。

  • 年間の医療費負担が10万円(または総所得金額等の5%)を超えた場合の医療費控除
  • 住宅を取得した初年度の住宅ローン等特別控除
  • 退職後に再就職せず、給料の過払い税金を戻すための還付申告

他の控除を申請する場合は確定申告へ一本化する必要があると判断できます。

ステップ③:ワンストップ特例が無効になった場合の「確定申告やり直し」手順を知る

最終ステップとして、ワンストップ特例を申請した後に確定申告へ切り替える際の手順と注意点を把握しておきましょう。申請書を提出済みであっても、確定申告書を提出した時点でワンストップ特例は全自動で失効するため、自治体への特別な取り消し連絡などは一切不要です。

ただし、確定申告書を作成する際にふるさと納税の記入を漏らしてしまうと、寄附金控除が適用されず税金が控除されなくなってしまいます。自治体から手元に届いている「寄附金受領証明書」を捨てずに保管しておき、確定申告書の寄附金控除欄へすべての寄附内容を忘れずに記入して提出しましょう。

(参考:国税庁ふるさと納税をされた方へ|令和7年分確定申告特集)

退職後の税金や生活費の不安をゼロにする!損をしないための3つの準備ステップ

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退職金をもらった年は、ふるさと納税の手続きだけでなく、退職に伴う税金の還付や今後の生活資金の確保など、やるべき重要な手続きが数多く存在します。税金や社会保険に関する知識を深め、利用できる制度をフル活用することで、手元に残る資金を大幅に増やすことが可能となります。手続きの不備や申請漏れで損をしないために、退職後に行うべき具体的な準備ステップを押さえておきましょう。ここでは、退職後の資金不安をゼロにするための3つの準備ステップを提案します。

【税金を取り戻す】確定申告を行うことで納めすぎた税金が戻るメリットを理解する

途中退職された方や退職金の申告書を出し忘れていた方は、確定申告を自ら行うことで納めすぎた所得税や住民税を取り戻すことができます。退職後は在職時よりも年間の総所得が低くなるため、源泉徴収されていた税金が過払い状態になっている可能性が非常に高いからです。

確定申告を行う手間はかかりますが、数万円から十数万円単位の還付金が指定口座へ振り込まれる大きなメリットがあります。ふるさと納税の控除申請と同時に税金の還付申告を正しく行うことで、手元の生活資金を賢く増やすことができます。

【手元資金を増やす】社会保険給付金や失業手当を活用して退職後の収入減をカバーする

退職後の生活費の不安を和らげるためには、雇用保険や社会保険から支給される手当や給付金制度を漏れなく申請・受給することが不可欠です。退職後に一定の条件を満たすことで、非課税の給付金を継続的に受け取れる国や保険の仕組みが存在するからです。

具体的には、雇用保険の基本手当(失業手当)や再就職手当、病気やケガで退職した場合の傷病手当金などが挙げられます。これらの手当を適切に受給できれば、退職後の収入減少を大幅にカバーし、余裕を持って再就職活動やセカンドライフの準備を進められます。

【プロに無料相談】複雑な退職手続きや給付金の申請手順を専門家に相談してみる

退職に伴う税金の計算や確定申告の要否、社会保険給付金の受給手続きは非常に複雑であり、個人だけで完璧に対応しようとするとミスが発生しがちです。「退職サポートラボ」などの専門サポート窓口を活用し、プロのアドバイスを受けるのが最も安全で確実な方法と言えます。

「退職サポートラボ」では、一人ひとりの状況に合わせた給付金の受給シミュレーションや、面倒な申請手続きの伴走サポート、さらには退職後の転職支援まで一括で提供しています。無料で相談できるため、税金や手当の申請で損をしたくない方は、ぜひ一度プロのサポートを活用して万全の準備を整えてみてください。

(参考:退職サポートラボ https://withr.net/service/taishoku-support/)

まとめ:退職金の確定申告とふるさと納税の要否を整理して正しく手続きしよう

退職金を受け取った年にふるさと納税を行う場合、年末調整の完結や「退職所得の受給に関する申告書」の提出が済んでいれば、寄附先が5自治体以内という条件でワンストップ特例が利用できます。しかし、途中退職で確定申告が必要な場合や医療費控除を併用する場合、寄附先が6自治体以上になった場合は確定申告へ一本化しなければなりません。ご自身の退職手続きの状況や確定申告の有無を正しく見極め、寄附金控除の漏れがないよう確実に手続きを進めましょう。退職に伴う税金の還付や社会保険給付金の受給申請、今後の生活費に不安がある方は、ぜひ「退職サポートラボ」の無料相談を活用し、損のない安心な退職後の準備をスタートさせてみてください。

この記事の監修者

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                               いまい かずき                                

今井 一貴

経営と現場の双方に寄り添った支援を行っています。制度を整えるだけでなく、実際に現場で無理なく運用できるかまで見据えた提案を大切にしています。

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