厚生年金保険法 [ こうせいねんきんほけんほう ]
用語解説
厚生年金保険法とは、日本において民間企業の従業員や公務員など、給与をもらって働く人たちの老後を保障するために定められた法律である。
老齢年金・障害年金・遺族年金という3つの給付を軸に、働く人とその家族が生活を維持できるよう支える社会保障制度の中心的役割を担っている。
国民年金と比べて給付額が高く設計されており、現役時代の収入に応じて将来受け取れる年金額が変動する仕組みが特徴である。
この法律では、会社に雇われて働く人が原則として被保険者となり、労働時間や雇用形態にかかわらず一定の条件を満たすパート・アルバイトも対象となる。
保険料は本人と会社が折半して負担する仕組みで、毎月の給与と賞与から天引きされる形で納められる。
保険料率は全国一律で、国民全体で支え合う方式を採用している。
給付内容としては、65歳から受け取る「老齢厚生年金」が最もよく知られている。
これは加入期間と現役時代の給与に応じて計算され、長く働き、収入が高いほど受給額も増える。
さらに、病気や事故で一定の障害状態になった場合に支給される「障害厚生年金」や、加入者が亡くなった際に家族へ支払われる「遺族厚生年金」も重要な支えとなっており、働く世代とその家族の生活保障を幅広くカバーする制度となっている。
また、厚生年金保険法は社会情勢に合わせて見直しが行われており、企業規模に関係なくパート労働者の加入対象を拡大するなど、働き方の多様化に合わせた改正も進められている。
少子高齢化が進む中で、制度の持続可能性を確保するために、保険料率や支給開始年齢の調整も検討され続けている。
厚生年金保険法は、働く人々が安心して老後を迎えられるようにするための基盤を作る法律であり、社会保障制度を理解するうえで欠かせない重要な仕組みである。
