全国健康保険協会 [ ぜんこくけんこうほけんきょうかい (きょうかいけんぽ) ]
用語解説
全国健康保険協会(協会けんぽ)は、中小企業の会社員やその家族が加入する公的医療保険制度を運営する団体で、正式名称を全国健康保険協会という。
厚生労働省の管轄下にある公法人で、医療費の支払い、保険料の徴収、保険証の発行、健康づくり支援など、多くの役割を担っている。
主に中小企業の従業員が対象となる点が特徴で、大企業の多くが運営する健康保険組合とは仕組みが異なる。
協会けんぽの保険証を持つと、病院や薬局で医療を受ける際、医療費の自己負担が原則3割となり、残りは保険から支払われる。
また、病気やけがで働けない期間に支給される傷病手当金、出産に関する費用を補う出産手当金や出産育児一時金など、生活を支える給付制度も利用できる。
これらの給付は労働者の生活安定を支える重要な仕組みであり、加入者が安心して働く基盤となっている。
保険料は労働者と事業主が折半して負担し、年齢や収入、地域ごとの医療費などに応じて設定される。
協会けんぽは47都道府県ごとに支部があり、それぞれの地域の医療費の状況に合わせて保険料率が決定されるため、都道府県によって保険料が異なる仕組みとなっている。
こうした地域単位での運営は、医療費の実態に即した制度運営を可能にするためのものでもある。
また、協会けんぽは疾病予防や健康づくりにも力を入れており、特定健診や生活習慣病予防健診の提供、禁煙支援、健康づくりプログラムなどを通じて、加入者の健康維持を支援している。
企業向けには健康経営のサポートや保健指導も行われており、社会全体の医療費負担の抑制にも貢献している。
全国健康保険協会は、中小企業で働く人々とその家族が安心して医療を受け、働き続けられるよう支える重要な医療保険制度であり、社会保障の基盤を担う役割を果たしている。
