秘密保持義務 [ ひみつほじぎむ ]
用語解説
秘密保持義務とは、業務上知り得た企業や顧客、取引先に関する情報を、第三者に漏らしてはならないという義務を指す。
在職中はもちろん、退職後も継続して負う場合が多く、労働契約や就業規則、誓約書などによって定められている。
秘密保持義務の対象となる情報には、顧客情報、取引先情報、営業ノウハウ、技術情報、人事情報、未公開の経営情報などが含まれる。
これらの情報を無断で外部に開示したり、私的に利用したりすることは禁止されている。
【秘密保持義務が課される主な場面】
・雇用契約書や誓約書に秘密保持条項がある場合
・就業規則に秘密情報の取り扱いが定められている場合
・業務上、機密性の高い情報を取り扱う立場にある場合
秘密保持義務は、退職によって当然に消滅するものではない。
特に退職時に秘密保持に関する誓約書を提出している場合、退職後であっても義務違反が問われる可能性がある。
義務に違反した場合、企業から損害賠償請求を受けたり、差止請求をされるおそれがある。
悪質なケースでは、不正競争防止法違反などの法的責任が問われることもあるため注意が必要である。
一方で、すべての情報が無制限に秘密情報として扱われるわけではない。
すでに公知となっている情報や、個人の一般的な職務経験やスキルまでを制限することは認められないとされている。
秘密保持義務は、企業の正当な利益を守るために重要な制度である。
退職や転職の際には、どの情報が秘密情報に該当するのかを確認し、不要なトラブルを避けるためにも慎重に対応することが大切である。
